0005 イデアフレーズについて

イデアフレーズとは、平たく言えば、個人の「理念武装」です。

どういう理念で自分が行動するのか、それを明確にするのです。

MKは、事業会社で人事の仕事をしていました(採用・配属・教育・評価)が、その流れが高じて、会社全体の理念や、行動憲章に関するプロジェクトに数多くかかわりました。

人事の仕事として、企業の買収、売却あるいは子会社の設立等にも多く関わりました。

それに伴って、就業規則の変更、労使交渉、評価制度の改変、など、企業における「組織」の構成基盤をどう言語化するか、が主たる業務の時期を体験しました。余談ですが、法務の責任者が不在の数か月間、法務業務にも深く関わりました。

その結果、会社や企業に限らず、組織や集団にとって、「理念」=基本となる考え方、価値観がいかに大切か、をずっと実感してきました。

集団=複数の人間に、協働を強いるにあたっては、その集団のベースになる基本的な考え方を言語化して共有する必要性を強く実感したのです。

MKとMSは、これを「理念武装」と呼んでいます。

「理念」とはなんでしょう?

簡単に言えば、「理念」とはすなわち存在価値、であって、「誰か他者から必要とされる理由」です。それを言語化し共有する。それが理念武装。

では、「理念」がないというのはどういうことか?

「理念がない」 = 「自分達が必要とされている理由」が組織内で共有されていない、ということであって、自分達で自分達の存在価値が明確でない、ということだから、そんな組織が強い訳がないのだ、と30秒くらい考えれば誰でもすぐわかる自明の理なのですが、実はそんな組織が大半で、組織が上手く行っていない病巣はもとをたどると全てここが原因です。

そして、気づくにいたったのですが、個人にとっても、「理念武装」はおおいに役立ちます。

何を自分の価値観の根本にすえ、何をもって自分の人生を生きてゆくのか、何をめざしてゆくのか。

で、その基本をフレーズにして、言葉にしてマントラブロックしておき、一日に何度でもマントラシャウト(静/騒)すれば、確実に生き方がかわってきます。

イデアフレーズのわかりやすいイメージは、戦隊ヒーローの登場のキメ台詞です。

そう、あれ、です。

「元気莫大! アバレッド!」

「本気爆発! アバレブルー!」

「百鬼夜行をぶった切る! 地獄の番犬 デカマスター!」

「恐怖の闇を切り開く、夜明けの刑事 デカブレイク!」

変身して、バトルモードになった時に、宣言する。

この言葉を自分の中に持つのです。

それでは、ここでMKのイデアフレーズを紹介します。

どこにでも現れ 

誰とでも話をし

何ものも恐れず

決して諦めない

天下無敵の上機嫌

天衣無縫のハシャギスト

ソフィスティケイテッド エピキュリアン

M*** K*** 降臨!

・・・・

実は、これってけっこう恥ずかしいフレーズなので、ここで公開するのは勇気がいるのですが、まあ、このHPは小説=全て創作、ですので良しとしましょう。

さらにここでもっと告白すると、これはイデアフレーズその1であって、もっともっとずっと凄いというか凄まじいフレーズがその3まで続くのですが、さすがにそこまではここで公表する気にはなれません。(例え小説でも…)あまりに過激過大かつ誇大妄想的で自己顕示欲とナルシシズム満開なので、もしこんなフレーズを毎日(例え心の中だとしても)大声でシャウトしている、と知られたら確実に頭がおかしい、と思われるだろうからです。

でも、心の中でシャウトすのは全然OKです。だって聴こえないし。

で、自分が元気になって、明るくなって、パフォーマンスが上がるなら、さらにその結果として金銭的にも潤うなら、いくらでも叫べば良いではありませんか。

MKは、最近はもうしなくなりましたが、15年ほど前までは、よく、シミュレーションしていました。

何をしていたか、というと、例えば、誰かの講演会、とか、映画館に映画を見に行った時、とか、コンサート、とかに行った時、つまりは、大きな会場に入る機会があった時、一旦席をきめた後で、会場の最前列まで歩いてゆき、客席と舞台の間、しかも真ん中に立って、そして舞台に背をむけ、(舞台には上がりません、念のため)そこから客席の全員を右から左へ、左から右へ、前から後ろへ、後ろから前へ、ぐるっと見まわすのです。

もしその時のMKを客席から見たら、MKはきっと客席の誰かを探しているように見えたかもしれません。

でも、MKは、人を探していた訳ではありません。

実は、何をしていたか、というと、そこから、舞台の全員にむかって、イデアフレーズを(心の中で大声で)シャウトしていました。

3回くらい。

もちろん、声を出したらおかしな人だと思われます。迷惑だし。

しかし、声に出さなければ、特に誰に何かを知られる事もありませんし、迷惑もかけません。

大会場で、大観衆を前に、自分のイデアフレーズを大声でマントラシャウトする。

ただし、マントラシャウト(静)ですが。

これによって、度胸を身に着けることができました。

そして、実際に、人前にたって話をする機会が増えたときには、このシミュレーションは大変役に立ちました。

何も失うものはないし、簡単でいつでもできるしコストもかかりませんから、一度やってみることをお勧めします。

MKはこのようなイデアフレーズを複数個用意していて、一日に何度でも人前では心の中(マントラシャウトIn 静)で、状況や環境が許されれば大声(マントラシャウトOut 騒 爽)で何度でもマントラシャウトしているのです。

例えば地下鉄のプラットフォーム。人が少なくて、走りこんでくる車両に向かって思い切りイデアフレーズをマントラシャウトするのは、生物学的快感があります。

そして、実はこれはMKだけではありません。

MKが親しい複数名の演者(主に講演等を生業にしている人、あるいは人前でしゃべることが多い人)にこっそり質問したところ、自分なりのイデアフレーズを決めて、適宜そのフレーズをシャウトしている人間は実はたくさんいて、ある人間は「自分はロックのコンサートで『どうせ周りには聞こえないから』、と舞台とは関係なく自分の好きなフレーズを叫んでいる」と聞いてなるほど、その手があったか、と思ったことがあります。MK自身は、自分の声も自分できこえないようなロックコンサートには行った事がなくて経験がありませんが。

自分なりの理念をきちんと言葉にして、とっさに叫べるフレーズを自分の中にマントラブロックし、適宜、機会をとらえてはいつでもシャウトできる体制を整えておく。

そして、チャンスがあれば、それを大声でシャウトするシミュレーションを重ねておく。

あらゆる機会をとらえてそんな事をくりかえしておけば、いざ、本当に人前で話をする時、とても役立ちます。

そして、かならず生き方に差がでてきます。

そして、口にはださなくても、そうして自己を鼓舞し、力をつけ、自分のビジョンに近づくためのアイトナムを日々累計している人間は、実はたくさんいるのです。

成功するこつ、で、自分のビジョンを人にしゃべる、公に語る、という方法があります。

それはそれで効果的ですが、いきなり大言壮語するのは、ハードルが高い場合もあります。そんな場合、必ずしも全てを自分以外の人間に公言・宣言する必要はありません。

自分だけが知っている状態でも充分役立ちます。

ビジョンセルフが語る内容をリアルセルフが聴く。あるいは、リアルセルフが語る内容をビジョンセルフが耳を澄ませる。

「理念武装」は組織・企業・チームだけでなく、個人でも大いに役立ちます。

そして、そのフレーズをしっかり言葉にして、一日何度でもシャウトする、のです。

口癖・生き癖・頭脳癖・身体癖から心癖までに染み渡らせることです。

そして、実際に体験した、あるいは疑似体験したイベントと、マントラブロックしたフレーズを照らし合わせて、経験として積み上げてゆくのです。

また、状況の変化とともに、マイマントラが合わなくなる場合もあるでしょう。その場合は、いつでもマイマントラを代えましょう。習慣の奴隷になる必要はありません。そのためにも、自分の信念がしっかり固まるまでは、あまり軽々しく周囲に公言しないほうが良いかもしれません。


東京遊学四季研究会 by 三冨 圭

遊学四季法の一般公開 ビジョン短歌Bとイデアフレーズのメソッドを一般公開しています