0004 マントラブロックについて

MKの言うマントラブロックとはなんでしょうか?

それは、あるフレーズを、生き方の指針にする、と決めること、常にその考え方と生きる、という方向性を定めることです。そのためには、

➀ 自分にとって価値のあるビジョンを設定する。

② そのビジョンを完成させたビジョンセルフを設定する。

③ ビジョンセルフである人間の生き癖を言葉の力で体内にブロックすることです。

単に口癖にするだけでなく、口癖にして何度でも口にして、「その状況」になった時、自然に自発的に自動的にマイマントラをマントラシャウト(静/騒)するように自分自身を整える。そのために、マイマントラに認定したフレーズを、口癖・生き癖・考え癖・頭脳癖・身体癖から心癖までに染み渡らせることです。

受験生が、英単語を部屋や廊下やキッチンやトイレや天井に貼って何度でも見て覚える、手のひらに書いて何度でも見るのと同じように、一日に何度でもマイマントラにしたフレーズをマントラシャウト(静・騒)を繰り返し、ついには、ラジオ体操やピアノの反復練習みたいに、自然に全身が反応するように、自分の中に自動的な回路をつくる。マイマントラとして心に身体にブロックしてしまうのです。

とは言え、マントラブロックしたフレーズがセンテンスに留まるか、あるいは、メッセージとなって身体の血肉に取り込まれるか、はわかりません。はっきり言って、毎日100回くらい何度もマントラシャウトを繰り返せば、おそらく一週間もすれば、口癖にすることはできるでしょう。しかし、口癖にしただけでは、センテンスブロックしたにすぎません。それがメッセーブロック、つまり生き癖にまで変化するかどうかは、「経験」を積むかどうかにかかっています。

ただ、ここで、必ずしも「体験」の必要はない、ということを確認しておきましょう。

ここで、このHPにおける「体験」と「経験」の違いを確認しておきます。

「体験」、とは、とあるイベントに遭遇する、あるいは自分で行動することです。

「経験」、とは、体験から得た感覚・知識・知見をワンランク深く心と身体とにきざみこむ事です。

その結果、「マントラブロック」に関しては、「疑似体験」でも可能な時があります。

例えば、ドストエフスキーの罪と罰、のラスコーリニコフの殺人シーンなんか読むと、大変リアル。自分が老婆を殺害した疑似体験にひたることができます。

また、MKは、オクスフォードの卒業生に会ったことがありますが、その時同席した全ての同僚より、会話が弾みました。

なぜか。

ジョン・ファウルズの小説を精読しているので、オクスフォードの卒業生がまるで親友のように身近だったからです。

SF小説での宇宙体験、なんかもそうですし、映画を見たり、テーマパークのアトラクションでも疑似体験は可能。

その他、溺れかかって溺死の疑似体験、なんていうのも経験の一つでしょう。

読書体験により疑似体験を果たし、経験と同じだけの経験値を積むことも可能。目標とするのは、生き方の指針にしたイデアフレーズやビジョン短歌をマイマントラとしてマントラブロックすることです。そうすれば、次のような変化が期待できます。

<Before>

これまでは、「経験」とは、

① 何かしらの体験をする あるいはイベントに遭遇する。

② そのイベントから「何か」を感じる。

③ リアクションする

というステップでしたが、これからは、

<After>

① 何かしらの体験をする あるいはイベントに遭遇する

②-a マントラブロックしたフレーズに照らし合わせて①を解釈する

②-b 解釈の結果を自分のビジョンにとってどういう意味があるかを検証する

③ 検証した結果、自分のビジョンにとってベストなリアクションする。

マイマントラをマントラブロックする以前は、経験、とは、体験から何かを感じ、リアクションすることでした。

これからは、マイマントラをマントラブロックしておくことによって、毎回の体験やイベントを、マントラブロックしたイデアフレーズやビジョン短歌に照らし合わせ、自分にとってどういう意味があるかを検証し、ベストなリアクションをとる、と決めるのです。

どんなにステキな、あるいは有益な言葉を、フレーズをストックしていても、それを日々使用しなければあまり意味がありません。ストックしたフレーズを常に有効利用するためには、そのフレーズに即して、目の前の現実のイベントに照らし合わせて検証してみる必要があります。

フレーズをストックする行為そのものにはほとんどコストがかからないので、少なくともムダにはなりません。

また、様々なイベントに遭遇する度ごとに、そのイベント体験を、マイマントラに沿って体験を検証することを繰り返すと、その結果、マイマントラそのものがINDEXとなって、自分の体験を経験に昇華させ、しかもそこをプラットフォームにして自己を確立させてゆくことができます。

マイマントラごとに、自分の体験したイベントをバスケットに入れて、経験値を積み重ねる効率を向上させるのです。

ここで、混乱がないように、それぞれの「ブロック」の区別について解説しておきます。

MKとMSは、「あるフレーズを暗記すること」を下記の種類に分類しています。

フレーズイン

フレーズブロック

センテンスブロック

メッセージブロック

マントラブロック

フレーズイン → フレーズを(単に)知る

フレーズブロック → フレーズを暗記する

センテンスブロック → フレーズを言葉として暗記している

メッセージブロック → フレーズが心癖として自分の中でシステム化されている

マントラブロック → マイマントラとして認定したフレーズを、意図的に、マイマントラとして使いこなすフレーズとして暗記する

フレーズインとは、単にフレーズを知ること、です。

フレーズブロックに関しては、下記の説明の後に解説を記載します。

センテンスブロック、とは、あるフレーズを何度も口にして口癖にしていることです。センテンスブロックとは、「知識」としていつでも閲覧可能な状態です。

メッセージブロック、とは、センテンスブロックしたフレーズを、実際に体験したイベント、または、様々なメディアから接種した疑似体験と照らし合わせながら、自分の血肉に取り込んでゆき、口癖から生き癖や心癖、身体癖に進化あるいは深化させることです。接種した「知識」を摂取して「知恵」として使いこなしているレベルです。

ここまでは、あるフレーズをどこまで自分の中に浸透させているか、という「深さ」の度合いの違いです。

しかし、マントラブロックとフレーズブロックは、「深さ」とは違う概念です。

マントラブロック、とはなんでしょうか?

それには、ここで言うマントラとは何か、を解説する必要があるでしょう。

様々なフレーズがあるなかで、とあるフレーズをマイマントラとして選択するには、まず、自分の生き方を決定する必要があります。そして、生き方を決定した段階で、ベストなマイマントラを選択するのです。

これが、「理念武装」です。

マントラブロックしているフレーズは、「マイマントラ」として、まずこのフレーズを生き方の指針にするのだ、という自分の中の意識が必要です。つまり、マントラブロックとは、マイマントラとして自分で認定し、意図的に接種したフレーズの呼称です。

ここで確認ですが、例えば状況の変化や、自分の価値観の変化、または成長にそって、マイマントラを消去・入れ替え・差し替えすることも、もちろん可能かつ必要です。マントラブロックを「上書き保存」することは可能ですし、むしろ、あるフレーズが、自分の価値観をサポートするにふさわしいかどうかを常に検証する姿勢こそ必須でもあります。また、どの時期のどのフレーズをマントラブロックしていたかの履歴を持てば、自分の成長のプロセスをたどることができます。

上記を確認した上での解説ですが、フレーズブロックとは何でしょうか?

実は、あるフレーズが、ブロックはされていても、センテンスブロックなのか、メッセージブロックなのか、自分でよくわかっていない、あるいは区別の必要がない場合、つまり、フレーズが、自分の中で、センテンスに留まっているのか、それともメッセージになっているのかどうか、自分の中でもわかっていない状態をフレーズブロックと称しています。

マントラブロックしたフレーズは、何度でもマントラシャウトして、自分の中で、センテンスブロックではなくメッセージブロックの域まで深化させたいところですが、すぐにそうなるとは限りません。

だから、フレーズブロック、というワンステップ広いカテゴリーを(必要上)設定しているのです。

このHPでは、MKのイデアフレーズとビジョン短歌B(抜粋)を紹介してはいますが、何をマイマントラとするか、はあくまで読者の選択に任されています。

MKとMSにとって、「マントラブロック」とは、まず、下記2点の

① 意識的に、マイマントラと自分で認定している

② そのフレーズを自分の生き方の指針にする

という要素が必要だからです。

東京遊学四季研究会 by 三冨 圭

遊学四季法の一般公開 ビジョン短歌Bとイデアフレーズのメソッドを一般公開しています