0007 ビジョンセルフとリアルセルフ
人生で一番大切な人生の相棒
MKとMSは、成功への道筋を探るうちに、「自分」を「自己」と一旦切り離し、ビジョンセルフとリアルセルフにわけるという方法で、管理することを考えました。
ビジョンセルフは、疑似自己、です。完全に全てが完成した自分の理想形です。
リアルセルフは、現実の自己です。たった今の自己、自分で自分と認識している自己です。
ビジョンセルフは、リアルセルフにとって、人生で一番大切な相棒です。
自分こそ、一番大切。一緒に生きていく、生きていくしかない、死んだらおしまい。
幸不幸全てがダイレクトに反映される究極の相棒です。成功させなければならない、何があっても幸福にしたい、それが自分。そんな自分をどうしたら成功させられるのか、どうしたら理想に近づくのか、一番良い方法、一番の近道は何か、を常に考えてる。それが成功への道です。
そのために、成功した究極の自分、その姿をビジョンセルフとして、(仮に)設定するのです。
ビジョンセルフは、リアルセルフが、それこそ売れない歌手だろうが、勝てない相撲取りであろうが、とにかく味方、絶対のサポーターで、見捨てることを絶対にしない、人生の究極のパートナー、と想定します。自分をいったん切り離して、誘導、指導、時に管理。マネージメント、演出して常に見守る。
そんなことができるのか?
芸能関係では、分かりやすい例がありますので、下記に記載します。
(真偽は確かではありませんが)
(例1)
矢沢永吉が、紅白出場を打診された時、「俺はいいけど、ヤザワがなんて言うかな」と答えた。
(例2)
勝新太郎が、座頭市の映画を主演兼監督で撮影している時、自分は(座頭市の衣装のまま)撮影用カメラを覗きながら、「おい、座頭市、そこに立て!」とどなって、周囲のキャスト、スタッフが困惑して沈黙している中、「なにやってんだ、おい、座頭市、はやくしろ!」と、もう一度どなってからはっと気づいて、自分で「はい」と返事をした。
(例3)
田村正和が、撮影での待ち時間で、椅子に腰かけ、脚を組み、やや首をかしげて左手の人差し指と中指でこめかみをおさえ、目をつぶり、しかもそのポーズのままで全く微動だにしない。つまり、空き時間でも常に「田村正和」ポーズを決めて、絶対そのポーズを崩さない。
あまりの徹底ぶりに驚いた共演の女優から「田村さん、そんなことしていて疲れないんですか?」ときかれて、目を静かに開いて、おもむろにすっと顎をあげて、一拍おいてから「…疲れます。」と渋い声で答えた。
読者はどう思いますか?
MKから見ると、上記の例は笑い話でも冗談でもなく、極めて納得性の高いエピソードです。実は、MKには彼らの気持ちがすごくよくわかります。
自分①=リアルセルフが、自分②=ビジョンセルフという商品・ブランドの価値を最大限に高めるため、どこまで徹底できるか、その結果がそれぞれの成功に結び付いています。
ビジョンセルフは、いつでも味方。リアルセルフを常に見守っています。でも、見守るばかりではなく、リアルセルフの状態を正確に冷徹に評価する。どんなにヒドい失敗をしても絶対に見捨てない、あきらめない、どんな状態でも希望を持つ、困っていたら助ける、無理だと思っても励ます、助言する、チャレンジを促す。
ビジョンセルフは「最高の自分」を設定しましょう。そんなこと、とてもできない、恥ずかしい、ナルシストみたいで周りが許さない、失笑されるのが怖い、なんの成功も実績もおそらくは才能もないのに、そんな態度で大言壮語をして、少し頭がおかしい、バカだ、あほうだ、と相手にされなくなるのでは、と思うかもしれません。
その場合はこっそりやりましょう。
また、常にいつもそう考えているうちに、幽体離脱、みたいな状態になって、その結果、二重人格になったり、少しおかしくなるのではないかという可能性も否定できません。
その場合は、少し休みましょう。
矢沢・勝進・田村正和ほどの徹底には適性が必要ですが、ビジョンセルフを設定してそこに近づける、という手法はかなりの効果があります。
具体的な方法の一つに、自分の動画をとって、自分でみることがあります。
今は、自分の動画なんか簡単に撮れます。自分の姿を動画にとって研究することが可能です。
ビジョンセルフになりきって、最高の自分を演出してみましょう。
髪をカットし、最高の服をきて、で、VTRの前にたって、で、30分しゃべってみましょう。何も見ないで。
そう、目の前に300人くらいの人間がいる、と仮定して、30分しゃべるのです。
で、その動画を見てみる。
今の自分の姿がそこにあります。
正直いって、最初はかなり恥ずかしい。
自分の姿を直視するには勇気がいるかもしれません。でも、それが今の現実の姿、です。
MKは、自分の動画を観察している時、「自分がしゃべっている内容」に自分が退屈してしまって、自分の画像をみながら居眠りしてしまった、なんてこともあります。
社長や校長、なんて人間が、人前に立って話す様子を、「何、こんな面白くもない事言ってるのだろう」とこれまでバカにしていた自分が、一体どこまでできるか、がそこにあります。
まずはリアルセルフを直視しましょう。
その上で、ビジョンセルフを設定します。
どんな服をきて、どんなしゃべりかたで、どんな歩き方、何をしゃべってどんな態度でいれば自分は一番輝くのか、魅力的なのか。
お手本はいくらでもあります。
お手本が、現実に身近にいればそれでもいいし、いなければドラマだろうが映画だろうが、アニメでも小説でもニュースでも何でも良い。必ずしも一人からではなく、例えば歩き方は誰から、ファッションは誰から、話し方は誰から、取り急ぎ、見た目だけでもいいから、やってみましょう。
いきなり同じ格好は似合わないかもしれない、それでも、トライしてみる、動画を撮影して自分で自分を鑑賞する。
どこまで近づけるか、取り急ぎやってみる。
自分ではきちんとしゃべっている筈が聴きにくい、笑顔が不自然、態度がよくない、身体を無意識にゆすっている、姿勢が悪い、眼鏡をつけたりはずしたりする様子が煩わしい、いくらでも改善点に気づきます。そして、その全てが修正可能。まず、Bestなビジョンセルフがどんななのか、を設定してみましょう。
取り急ぎ「真」の自分を直視して、その「真」の自分をビジョンに近づけてゆくのです。
そして、カメラにむかって、マントラブロックしたイデアフレーズや、ビジョン短歌を語るのです。最初は恥ずかしくてうまく語れないかもしれませんが、別に誰に見せる訳でもない、と居直って堂々としゃべってみましょう。
そして、その動画をチェック。
恥ずかしくて最初は直視するのに勇気がいるかもしれません。しかし、何回も動画をとって検証してゆくうちに、必ずリアルセルフとビジョンセルフのギャップがうまってゆきます。
現実を直視して、しかも理想を忘れない。この姿勢が、貴男を成功に導きます。
ピアノを弾く人は実感できる、と思いますが、例えば右手はメロディを奏でて、左手は和音やアルペジオでリズムを刻む、みたいな曲がたくさんあって、で、右手は出来るだけ情感豊かに、強弱、テンポ、トーンすべてを出来るだけ幅広くする。その一方で、左手のリズムのほうは、メトロノームのように正確に伴奏パートを刻む、右手の情感に引きずられない。右手と左手で、ハーモニー、かつコントラスト、これは、ビジョンセルフとリアルセルフのコラボを意識する感覚と似かよっています。
ここで質問ですが、読者は「会話」は何のためにあると思いますか?
自分の外部との意思疎通にだけ、その効用を限っていませんか?
実は、「会話」を通して「今の自分の状態」を知ることができます。この視点を持ちしかも利用できるスキルは大変役立ちます。
会話をすることによって、初めて、あるいは改めて、今自分が考えていることが認識できる。これを知っていると、会話の濃度・密度が格段に高まります。
ビジョンセルフとリアルセルフの間で会話を成立させる。これも、遊学四季法のメソッドの一つです。
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